こんにちは!大久保です!
2024年も残りわずかということで、ホームページも新しくなったので、立ち上げからここまでの軌跡を振り返りたいと思います。長文になりますが、いずみ訪問看護リハビリステーション長岡京がどんな変遷を辿ってきたのか興味がある方はご覧ください。話が長いので、いくつかに分割しながら投稿していきます。
立ち上げ期
いずみ訪問看護リハビリステーション長岡京は2020年8月1日に開設しています。看護師3名で立ち上がっているのですが、現代表取締役の大久保も当時は雇われ管理者でした。福岡県から京都府に6月に移住し、6月から株式会社いずみサービス(商号変更前の会社名)に入社しました(大久保がなぜ福岡から京都府にまで立ち上げのために来たのかは、また次回以降の投稿で書こうかなと思います)。
前社長が訪問看護ステーション立ち上げに必要な前申請書類は提出済みだったので、本申請から大久保が担当しました。ステーションの名前は前申請段階で決まっていました。株式会社いずみサービスは元々介護タクシーの会社です。2009年に前社長が介護タクシー事業を始めた際に設立されています。会社名や介護タクシー事業所にも明記されている「いずみ」を訪問看護にも冠して「いずみ訪問看護」となり、リハビリスタッフも今後採用しようと思っていたので「リハビリ」を付け、場所も伝わりやすいようにと思い、最終的に「いずみ訪問看護リハビリステーション長岡京」となりました。本申請に関しては、乙訓保健所の企画調整課に提出しました。担当者の方に何度も電話したり、直接訪問したりして、提出書類の書き方について指摘をいただきながら修正を加えつつ完成させました。大久保自身も、前社長自身も訪問看護ステーションの立ち上げは初めてでした。前社長は立ち上げコンサルティング会社と契約をしていたので、コンサル会社から立上げに必要な書類一覧やポイントについては教えいただいていました。しかし、やはり行政によって必要な書類は異なるので、コンサルだけではすべてうまく申請が進むわけではなかったんですよね。だいぶ難渋しましたが、目標の8月開設には何とか間に合ったわけです。関係者の方々にすごくご迷惑をおかけしてしまったことを今でも覚えています。
さて、申請と並行して行わなければならないことに採用があります。看護師3名揃っていないと訪問看護ステーションは立ち上げられません。本申請前には看護師3名分の履歴書、看護師免許の写しの提出が求められます。私たちはIndeedでオープニングスタッフ募集をかけました。面接を担当したのは大久保です。大久保は今まで面接をされることはあってもしたことはありません。ましてや、求人広告を出したこともありません。が、やはりIndeedはプロですから、求人内容についてはすべて考えてくれました。コンサル会社からもこういう内容を盛り込んだ方がいいとアドバイスをいただきながら求人広告が完成しました。面接をしたことないなんて言い訳にしかなりませんから、ひたすらイメージトレーニングをしました。事前に質問項目も用意しました。オープニングということもあって、看護師の応募は8人くらいありました。いろんな看護師さんとお話させてもあり、2名に絞り内定を出しました。こんな未熟な管理者のもとでチャレンジをしたいと入社を決心してくれて感無量な思いです。本申請を進めていく中で一人の看護師さんから内定辞退の連絡を受けました。「え、あと3週間後には開設なんだけど、、」と焦りました。もう一度Indeedでの募集を再開するとすぐに面接希望の看護師が現れ、すごく快活な方だったので採用させてもらい、無事に開所までこぎづけました。ひやひやしましたけど、保健所の担当者には「見つからなかったらその分1か月認可遅れるけど、今月中に見つかったら大丈夫だよ。」と言ってもらっていたので心強かったですね。開設直前に前社長と僕たち看護師3名で決起会をして当日に臨みました。
8月1日に認可をいただき、無事にオープンできましたが、営業活動は一週間前から行っていました。開設したことを病院やケアマネージャーの方々に認知してもらわない限り、勝手に訪問依頼は来ませんからね。資料を作って、病院や居宅介護支援事業所をマッピングして、経験したことない営業に行くわけです。緊張もしましたね。電話してアポを取った方が良いのかさえも分かっていないんですからね。病院の地域連携室や開業クリニックには事前にアポを取ってご挨拶に回りました。居宅介護支援事業所には突撃して資料を渡しながら開設したことをお伝えしていました。その結果、初月の依頼は1件のみでした。1件のみです。それも月末に。それでも給料支払いは発生するので、毎日挨拶に行ってはその記録を残し、また次の日も挨拶に行く、という毎日でしたが、事務所の電話が一切ならないんです。それでも依頼をいただくためには顔を出し続ける必要があります。時には厳しいお言葉をいただくこともあります。時にはというか、結構多くありました。「この辺りには訪問看護ステーションはたくさんあるんだから、あなたたちには依頼来ないよ。早めに辞めた方が良い。」「管理者のあなたは九州の人なのね。正直依頼はしないかな。この辺りで働いていた看護師なの?そうじゃないんだったらステーション潰れると思うよ。」といった感じです。そんな中初めて依頼につながったときは看護師3人でめちゃくちゃ喜びました。ただ、2か月目も依頼は来ずでした。正直本当につぶれると思ってさえいました。こんなにも依頼が来ないものなのか。そんな時にスタッフが「大丈夫ですよ!絶対来ますから!営業に回りましょう!」と力強う言ってくれたのがどれほど嬉しかったかは良い表せられないほどでした。3か月目に入ると急に病院の地域連携室から依頼をいただくようになりました。なぜ急に?と疑問でしたが、年末になると退院希望の方が増えるようですね。5か月目もたくさんほど依頼をいただき、おかげさまで年末時点では16人の利用者、月92件の訪問件数となっていました。それでも全然赤字ではありますが、少しずつ、着実に認知されるようになりました。営業活動を進めるにあたって、どの病院や居宅介護支援事業所も口を揃えて「リハビリスタッフはいないんですか?」と質問をいただきました。この地域はリハビリの需要が高かったわけです。なので10月にはまたIndeedでリハビリスタッフの募集をしていました。そこで非常勤の言語聴覚士、常勤の理学療法士が入社しました。理学療法士は翌年1月入社でしたが、リハビリの依頼はすぐに埋まりました。すでに2人目の理学療法士も4月に採用が決まっていたので、リハビリの訪問件数もどんどん増えていきました。「看護師と一緒に見てくれるリハビリ」という需要がすごく高かったんです。こうして看護師訪問の依頼も増え順調に利用者は増えていきました。
どん底期
スタッフが8人くらいになったときに、事務所があまりに狭く苦しかったので訪問看護ステーションを同じ長岡京市内で移転しました。阪急長岡天神駅からも徒歩11分で着くのでそれなりに駅近です。ここは一軒家なので8LDKあるんですよね。すごく広いです。庭を更地にして駐車場にしていますので軽自動車であれば11台駐車可能です。看護師やリハビリスタッフをさらに増やし、訪問件数も増加していました。しかし、立ち上げから1年7か月目にして、ここで急に当時の顧問税理士から急に呼び出されました。なんと、「訪問看護事業が大きく赤字だから会社全体の足を引っ張っている。今すぐたたみなさい。」という内容でした。僕自身は顧問税理士と連絡を取ったことはありません。前社長が電話で話しているのを小耳にはさむ程度でお会いしたことも無かったので、意味が分かりませんでした。前社長と大久保で税理士事務所に伺うと、「訪問看護が未だ単月でも黒字化していない。」とのことでした。僕自身、「え、こんなに訪問件数増えているのになんで?」と思いつつ、税理士から手渡された試算表に目を通すと、よくわからない数字がずらっと並んでいました。ただ、当期純損益という欄には▲マークがついていました。この▲がマイナスを表していることすら分からなかったんですよね当時は。訪問看護運営については前社長から一任されていましたが、キャッシュフロー管理は前社長が担っており分担していました。私自身、単月黒字しているかを前社長に適宜確認しておりましたが「多分大丈夫」という返事をそのまま鵜呑みにしていたのもありました。まさかここまで財務状況が悪化しているとは思ってもみませんでした。黒字化していない主な原因は人件費でした。土日祝日やオンコール待機はすべて大久保が対応していました。もともと管理者として給料単価が高いので、時間外であっても他のスタッフより高くなってしまいます。また、数ヶ月に1人ずつはスタッフを増員していたのですが、訪問がたくさんあるからと言う理由ではなく、いい人だったら採用すると言う方針もキャッシュフローにダメージを与えた理由の1つになっていました。そもそもですが、スタッフ一人当たりの訪問件数が一般的なステーションと比較するとやや少ないのも要因であったと思います。私はここで初めて、自分がいかにテーション運営において数字を見ていなかったのかを痛感しました。とはいえ、これらは後で感じたことであり、税理士からの言葉で初めに思った事は「え、うちのスタッフの雇用は、どうなるんだろうみんな解雇になっちゃうの?」ということでした。その時私はまだ結婚をしていませんし、子供もいません。ただ、スタッフにはそれぞれ家庭があり守るべきものがたくさんある状況。ステーションを閉鎖すると言う事は、スタッフだけではなく利用者やその家族、協働してくれているケアマネジャーやかかりつけ医にも多大なる迷惑をかけてしまうことになります。前社長と話し合い、結果的に大久保が会社を引き継ぐことにしました。人件費、特に大久保の人件費が高かったので、大久保の手取りを月額30,000円まで給料を下げました。これだけでも毎月数十万の人件費が浮きました。スタッフの給料は一切下げたくなかったので変えていません。だけでは問題解決にはなりませんので、内部体制の問題を洗い出しました。試算表の数字からどの経費を抑えられるのか、またどうやったら売り上げを増やせるのかをひたすら考えました。スタッフにも現状報告を行いました。正直なところ何名か退職者が出るだろうと思っていましたが、実際のところ1名のみの退職でした。それでも退職者を出してしまった事は今でも反省し、二度と同じような思いをスタッフにさせまいと、日々自分に言い聞かせています。
4年間以上を振り替えるにはまだまだ長くなりそうなので、続きは次回以降の投稿にします!ここまでお読みいただきありがとうございました!
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
OneStepCloser株式会社では、
いずみ訪問看護リハビリステーション長岡京
いずみ訪問看護リハビリステーション長岡京 サテライト寺戸
の2事業所を運営しています。
訪問看護の訪問エリアは長岡京市を中心に、京都市、向日市、大山崎町、久御山町に訪問しています。
今後は居宅介護支援事業所の開設を目指して主任ケアマネジャーを募集しています。
看護師も募集していますので下のリンクから募集要項をご覧ください。
https://onestepcloser.jp/recruit/
会社や訪問看護ステーションにご質問がある場合は以下のリンクのお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
https://onestepcloser.jp/contact/
訪問看護の運営について、代表の大久保が日々あったことや学び・気づきをSNSで発信しています。是非ご覧ください!
X(旧Twitter)https://twitter.com/OSC_Shintaro
Instagram https://www.instagram.com/osc_okubo/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★