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訪問看護の記録ってどんなものがあるの?

訪問看護の記録ってどんなものがあるの?とご質問いただくことも多いので、簡単ではありますがお伝えしていきたいと思います!記録は自分などんなケアをしているかの証明にもなりえますから、非常に大事になります。訪問看護では普段からどんな記録をしているのかをまとめました。

訪問看護での記録の種類

  1. 訪問看護記録書Ⅰ
    • 利用者の基本情報となる傷病名、既往歴、療養状況、生活暦、お薬情報、家族構成、介護状況、身体状況、かかりつけ病院、公的サービス利用内容などを記載しています。
  2. 訪問看護記録書Ⅱ
    • 訪問した内容の記録を残しています。利用者の心身の状態、処置の内容、生活上の問題などを記録しています。訪問によって実施した事実をありのままに記録に残しています。スタッフ間で状況を共有することもあるので大事な記録になります。利用者やその家族の求めに応じて開示することも可能です。
  3. 訪問看護計画書
    • 看護やリハビリの短期目標および長期目標、また、療養上の課題・支援内容、評価内容を記載しています。ケアや処置に必要な衛生材料の必要量を記載し、主治医に物品の用意を依頼する際にも活用しています。利用者の状態に変化があれば都度修正しています。
  4. 褥瘡対策に関する看護計画書
    • 褥瘡(床ずれ)が発生しやすい危険因子のついて様々な項目において評価内容を記載しています。例えば、褥瘡の深さ、浸出液の量や色、大きさ、炎症や感染の有無、肉芽形成の有無、壊死組織の有無、ポケットの有無、栄養状態、リハビリ内容について詳細に記録を残して継続評価しています。
  5. 訪問看護報告書
    • 1か月間の様子や状況をまとめて実施したケア主治医や担当ケアマネジャー、行政や学校に報告書を提出しています。
  6. 情報提供書
    • 医療機関に入院した場合、日常生活の様子や継続した支援介入が必要な内容についてまとめて、医療機関や主治医へ送付します。これによって在宅生活の様子を把握した上での医療の提供や、自宅へ退院する際の注意するポイントを共有することができます。

訪問看護記録の主な目的

  1. 利用者の健康状態の把握と追跡
    • 利用者の症状や生活状況の変化を記録することで、適切なケア計画の立案や調整に役立てる。
  2. 法的義務の履行
    • 記録は訪問看護事業における法定義務であり、監査やトラブル時の証拠としても活用される。
  3. 多職種間の連携
    • 医師、薬剤師、リハビリスタッフ、介護職などと情報を共有し、利用者に適切なケアを提供する。

 

記録作成のポイント

  1. 正確かつ簡潔
    • 主観や憶測を避け、具体的で事実に基づいた記述を心掛ける。略語や俗称などは極力使わない。
  2. 時系列の把握
    • 時間や日付を明記し、経過が分かりやすいように記録する。
  3. 専門用語と略語の適切な使用
    • 一般的に認知されている用語のみ使用する。
  4. プライバシー保護
    • 個人情報を守るため、適切なセキュリティ対策を講じる。
  5. ICTの活用
    • 記録作成の効率化や情報共有の迅速化を図るため、電子カルテや専用ソフトを活用。
  6. 訪問看護記録の書き方(SOAP形式が一般的)
    • S: 主観的データ
      利用者や家族から聞いた情報(例:「夜間に咳がひどかった」)。
    • O: 客観的データ
      観察した内容や測定値(例:体温38.2℃、SpO2 94%)。
    • A: 評価・考察
      状況を基にした看護師の評価(例:感染症が疑われる)。
    • P: 計画
      次回の訪問時の対応や医師への報告計画

 

記録の保管と管理

  • 保管期間
    医療法に基づき、記録は最低5年間保管が必要。
  • データ管理
    電子記録の場合は、IDとパスワードを用いた厳重なアクセス権管理を徹底しています。

 

当ステーションでの取り組み

  1. 電子カルテシステムの導入
  2. 記録テンプレートの整備
  3. 記録作成に関するマニュアル
  4. 記録作成をサポートするシステムやAIツールの導入

 

まとめ

訪問看護記録には個別性も出しつつ、スタッフ間で様式を統一しておくと見やすさが向上するかと思います。利用者やその家族などからも記録内容の開示を求められる場合もあるので、事実とは異なるような解釈を入れないよう、内容には十分な注意が必要です。記録されていないことは実施していないことと同義と捉えられてしまうので、自分自身を守るためにも記録を残しておくことは必須です。適切に記録書を作成していきましょう。

 

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2024.12.12